日本語教育ボランティアはじめました

こんにちは、Mitomoです。

プロの日本語教師としてオンラインPFに登録しましたが、対面でも教える経験がしたいと思い、地域の日本語教室でボランティアをしています。今回は私がなぜボランティアに参加しているのかについて書きたいと思います。

目次

教える現場が見たい!

独学で日本語教育を勉強するなか、「日本語で日本語を教える」とはどういうことか、媒介語が使えない環境で教師は具体的に何をするのかを見てみたいと思うようになりました。

当時はまだ資格もなく、就活する予定のない日本語学校に見学の依頼はできません。一番身近なところで日本語教育の現場を見学させてもらえそうなのが地域の日本語教室でした。

ボランティアであれば資格も不要なので、勉強のために参加しようと決めました。

NPOが運営する日本語教室

私が参加しているのは、NPOが運営する日本語教室です。

地域に住む外国人の交流の場をつくろうと様々なイベントを企画している団体で、その活動のひとつに日本語教室があります。

学習者

学習者に共通しているのは、日本語母語話者でなく、そして同じ地域で暮らしているということ。一人一人の事情は異なりますが、例えば次のような人たちが教室に来ています。

  • 日本人と外国人の間に生まれ、海外で育ち、初めて日本で暮らす子ども
  • 外国人の両親のもと海外で生まれ育ち、親に連れられて日本に来た子ども
  • 日本人と結婚し、配偶者と一緒に日本に来た外国人
  • 仕事や留学などのため日本に来た外国人

両親とも日本人であっても、日本語が必要ない環境で生まれ育ったため日本語が話せない(もしくは流暢ではない)という子どももいます。しかし日本で生活をする以上、大人は仕事や日常生活に必要な日本語を、子どもは学校の勉強や友達との会話についていくための日本語を学ぶ必要があります。

授業料

ボランティアですので、教える側は無給です。ただし交通費は別途支給されます。

一方、学習者は1回につき数百円の授業料を払っています。

授業スタイル

  • 時間:1回2時間
  • 環境:教室での対面授業
  • 人数:マンツーマン(教師1人:学習者1人)
  • 頻度:学習者の希望に合わせて週1回〜3回

私は週1回
決まった学習者さんに教えています

ボランティア養成講座を受講

ボランティアの日本語教室は無資格で教えられるところがほとんどですが、初めて教える人のためにボランティア養成講座を開いている団体もあります。私が今の団体に参加を決めたのも養成講座があったからです。

受講料はかなり安く、良い機会だと思って飛びつきました。

講座の内容

  • 時間:6時間✖️4日間
  • テキスト:オリジナル
  • 講師:日本語教室の担当者(講師歴10年以上)
  • 参加費:約3000円 ※交通費は自費
  • 内容:言語一般・言語習得の知識、学習者との関わり方、やさしい日本語、教材の使い方、模擬授業など

生活者に教える技術

養成講座の講師は検定試験の合格者で、地域の外国人に10年以上教えてきたベテラン。マンツーマンで教えた人が20人を超えているそうです。

学習者との距離の取り方や、それぞれのニーズに合わせて教え方・進度・指摘する範囲を工夫することなどを具体例とともに教わりました。

もちろん日本語学校の教え方とは違うでしょうが、生活に必要な日本語を教えるノウハウが地域の日本語教室にはあると思います。

やりがい搾取?

「日本語教育」「ボランティア」「無給」などのキーワードが並ぶと、「やりがい搾取」という話題が上がってきます。

もちろん教えるには専門的な知識と技術が必要ですし、有資格者ならば正当な対価をもらうべきだと思います。しかし、その対価は金銭でなくても良いのではないでしょうか。

ボランティアで得ているもの

  • 対面で教える経験
  • 異文化交流の機会
  • 生活者の日本語ニーズを知ること

私がボランティアに使う時間や授業準備の労力は、活動で得られるものに見合うものだと思っています。だから「やりがい搾取」はされていないと言えます。

自分なりの判断基準を持つ

今の活動はマンツーマンで教えるものですが、例えば「クラス形式で複数人を教える」という内容なら無償で行うには負担が大きすぎるので行いません。

「無償で何でも引き受けてしまうと同じ資格を持つほかの教師の価値を下げかねない」という考えに私も同意しますが、ボランティアでしか得られない経験もあります。自分の中で「ここからはやらない」という基準を持つことが大事なのではないかと思っています。

活動するならここに注意!

「日本語教育に興味があるけど自信がない」「本格的に勉強する前に教える体験をしてみたい」という人には、日本語教室のボランティアはおすすめです。

ただし注意することもあります。

活動する前に確認しよう

思い立ったら吉日!と行きたいところですが、最低限、考えるべきことがあります。

  • 運営団体は信頼できるか(透明性・継続性)
  • 学習者のためになる活動か
  • 自分自身が責任を持って取り組めるか
  • 活動にかかる労力は納得できるものか

信頼性を確かめる

連絡する前に以下のようなことを調べました。

  • 公式ホームページで組織図や活動概要を確認
  • ホームページの最終更新日(メンテナンスされているか)
  • 所在地の自治体のホームページに掲載されているか
  • SNSで最新の活動状況を確認

一通り調べて大丈夫そうなら連絡を取り、教室の様子を見学させてもらいましょう。

学習者や先輩ボランティアの様子を見ればイメージもつきやすいです。ボランティアには色々な考え方があり、団体によってカラーがあります。もし合わないと思ったら、また他の団体を探した方がいいと思います。

楽しく活動しています

養成講座を経て、今は週に一度、中国から来た女性を教えています。これまで日常的に外国人と交流する機会がなかったため、いい刺激をもらえる時間です。彼女にとってもそうだといいなと思っています。

まだ駆け出しのオンライン教師ですが、これから教授経験を積んでいく中で、対面・マンツーマンで教えるボランティアの経験は貴重な財産になるだろうと感じています。もし私と同じような立場でボランティアに参加するか迷っている方がいれば、一度やってみてもいいのではないでしょうか。

長文にお付き合いいただき
ありがとうございます

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